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フェレットの副腎疾患

発生

フェレットの病気のなかで副腎疾患はインスリノーマ、リンパ腫とならぶ三大疾病にあげられます。一般的に1?7歳(平均3.5歳)とあらゆる年齢でみられ、女の仔のほうが好発すると考えられています。発情期にあたる冬から春にかけての発症が多いようです。

 

症状

・尾から始まり、背中や脇腹に沿って頭の方へ進む脱毛

・尾の脱毛部に黒い粒々した面皰様皮疹がみられる

・背中を痒がることがある

・外陰部が大きく腫脹する(女の仔)

・オシッコが出にくい(男の仔)

 

原因

・遺伝

  21-α-ヒドロキシラーゼという17-α-ヒドロキシプロゲステロンから11-デオキシ

  コルチゾルへの転換する酵素が欠如していることで、コルチゾルが産生されず、

  17-α-ヒドロキシプロゲステロンとアンドロステンジオンが増加する。

 

・幼いころの不妊手術

  性腺からの視床下部への負のフィードバックが欠如することで、GnRHの分泌が

  増加し、下垂体からのFSHLHの分泌を増加させ、副腎細胞を刺激する。

 

これらの2つの要因により、アンドロステンジロン、17-α-ヒドロキシプロゲステロン、エストラジオールの分泌が増し、さまざまな症状を引き起こすと考えられています。

 

フェレットでは本疾患をクッシング症候群とはいいません。他の動物でのクッシング症候群では、副腎皮質のステロイドの増加が原因になりますが、副腎疾患のフェレットはコルチゾルの増加は認められません。

 

診断

・特徴的な脱毛、面皰などの臨床症状

X線検査

  副腎が大きくなっていない場合は有用性が低い

・超音波検査

  副腎が明らかな変化を生じていない場合は有用性が低い

・性ホルモン測定

  アンドロステンジロン、17-α-ヒドロキシプロゲステロン、エストラジオールのうち

  1つ以上が上昇

 

確定診断

病理組織学的検査

 

治療

フェレットの副腎疾患ではその仔の年齢や状態、病気の進行度に合わせたムリのない有効的な治療を選択します。

 

・外科的治療

  副腎の摘出

・内科的治療

  Gn-RHアナログの投与(ホルモン療法)