フクロモモンガは本来集団生活をする有袋類です。単独飼育されている個体では問題行動が生じる機会が多く、ヒトのうつ病の研究対象として扱われているほどです。一般的に四肢や生殖器の自咬症がよく見られ、特にオスで頻発します。
Robert D. Ness, DVMによれば、これらの自咬症は性的な欲求不満に起因するものであり、解決策は去勢手術であると報告されています。
当院におけるフクロモモンガの去勢手術はシーリングシステムを用いた無糸手術です。
術後の自咬を防ぐために長期作用型の局所麻酔薬を投与します。

