慢性腎不全は数ヶ月から数年の経過で腎機能の障害が進行していく病気です。腎臓は血液を濾過して体内に必要な物質を再吸収する一方で、不要な老廃物はおしっことして排泄します。また、ホルモンの分泌や血圧の調整、赤血球の形成にもかかわっていて、体全体を総合的に調節しています。腎臓の働きが悪くなると、いろいろな症状が出てきます。
よくみられる症状
- 水をよく飲む
- おしっこをたくさんする
- 食欲がない
- 体重が減ってきた
- 口臭が強い
- よく吐く
診断に必要な検査
- 血液検査
- 尿検査
- X線検査
- 超音波検査
治療
いったん失われた腎臓の組織は元に戻りません。残された部分をできる限り長く維持することが目標になります。腎不全の程度によって治療方法は異なりますが、基本的には点滴、補液を行いながら、微粒活性炭の投与、食事療法で対応していきます。
症状は腎臓の機能が75%以上も失われて、初めて出てきます。つまり、「あれ、おかしいな」と思ったときには、すでに腎機能の悪化はかなり進んでいるわけです。腎疾患は高齢でよく見られます。早期に発見し、治療を継続してあげることが重要です。